坐骨神経の痛みとしびれ その奥にある硬さ
2026年08月27日
横浜市緑区白山にある、はくさん和鍼灸整骨院です。
お尻から太もも裏、ふくらはぎへと伝う痛みやしびれ。座っていても立っていても落ち着かず、夜になると脚の重さが増してくる。そんな声を、施術の場でよく耳にします。特に女性の方からは、家事や育児で前かがみの姿勢が多く、気づけば腰から脚まで重だるさが広がっていたというお話もよく伺います。腰まわりだけを揉んでもらってもすっきりしない、という方の多くは、腰椎の椎間板が関わる神経の状態が背景にあることが少なくありません。今回は、腰椎椎間板ヘルニアと神経根症状について、身体全体の調和という視点も交えながらお伝えします。
こんな身体の声、聞こえていませんか
- 長く座った後に立ち上がると、片側の脚だけがしびれてジンジンする
- 前かがみになる家事の途中で、太もも裏に電気が走るような痛みが出る
- 靴下や靴を履く動作で、脚の後ろ側がつっぱって力が入りにくい
- 夜、脚の重だるさで寝返りが増え、眠りが浅くなる
- くしゃみをした拍子に、腰から脚にかけて響くような痛みを感じる
東洋医学の視点で見ると、こうした症状は身体の一部にだけ負担が偏り続けた結果、その部分の巡りが滞っているサインとして表れていると捉えます。局所の痛みだけでなく、脚全体、時には腰から遠い足先の感覚にまで影響が及ぶのは、身体がひとつながりであることの表れとも言えます。
東洋医学と現代の研究、両方の視点から
西洋医学的には、腰椎の椎間板が変化し、その一部が神経根に触れることで、脚にまで痛みやしびれが波及すると考えられています。2026年にMedicina誌に掲載された臨床試験では、腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症状を持つ方40名を、徒手療法のみのグループと、徒手療法に機能的磁気刺激を加えたグループに分けて経過を追っています。結果として、どちらのグループも短期間で痛みの度合いや神経に関わる痛みの指標、日常動作のしづらさに変化が見られ、組み合わせたグループではより大きな変化が確認されたと報告されています。
はくさん和鍼灸整骨院では、こうした知見を、身体の巡りを整えるという東洋医学的な発想と重ねて捉えています。神経根への刺激が続く状態は、その部位だけでなく周囲の筋肉や関節の動きにも波及し、身体全体の調和を崩しやすくなります。手技によって硬くなった部分をゆるめ、鍼によって滞りにアプローチすることは、こうした崩れを整えていく一つの方法だと考えています。
この研究では40名という規模で数週間の経過を追っており、痛みの強さ、神経に特有のピリピリ・ジンジンとした感覚の指標、日常の動作のしづらさという複数の面から確認が行われています。決して大規模な研究ではないため、今後さらに知見が積み重なっていく段階ではありますが、身体に手を添えて働きかけるという行為そのものが、神経まわりの状態に影響しうるという方向性を示している点は、東洋医学が古くから大切にしてきた「手当て」の発想とも重なるものがあります。
体質や季節による違い
同じ腰椎椎間板ヘルニアでも、普段から冷えやすい方、胃腸が弱く疲れが抜けにくい方は、症状が長引きやすい印象があります。逆に、暑がりで汗をかきやすい方は、筋肉のこわばりというより神経の過敏さが目立つ形で症状が出ることもあります。梅雨時や真冬など、気温や気圧の変化が大きい時期に脚のしびれが強まったというお声も多く聞かれます。当院では、こうした体質や季節による違いも踏まえながら、その方に合った手技や鍼の使い方を選んでいます。
姿勢や暮らし方との関わり
前かがみで過ごす時間が長い方、床に座る生活が中心の方は、腰椎の同じ場所に負担が集中しやすい傾向があります。逆に、腰を反らせすぎる姿勢や、片側にばかり体重をかけて立つ癖も、身体のバランスを崩す一因になり得ます。冷えによって筋肉がこわばると、痛みをより感じやすくなるとも言われており、季節の変わり目に症状が強まる方も見受けられます。日々の座り方、立ち方、そして冷やさない工夫の積み重ねが、身体の状態に影響していきます。
そのままにしておくとどうなるか
脚のしびれを我慢しながら日常を過ごしていると、痛む方をかばう歩き方が定着し、反対側の腰や股関節にも負担が広がっていくことがあります。身体の声を聞かずに過ごす期間が長くなるほど、こわばりが根深くなり、整えるまでに時間がかかりやすくなるとも感じています。※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。脚に力が入らない、感覚が広範囲に鈍いといった変化がある場合は、早めに医療機関での確認をおすすめします。
当院でのケアの進め方
はくさん和鍼灸整骨院では、まず脈や身体の状態、痛みの出方を丁寧にお伺いしたうえで、腰から脚にかけての筋肉の張りや関節の動きを確認します。硬くなりやすい部分には手技でアプローチし、必要に応じて鍼灸を組み合わせながら、神経根まわりの負担が軽くなる方向へ身体を整えていきます。ご自宅で続けられる温め方やストレッチも、その方の生活リズムに合わせてお伝えしています。冒頭で触れた研究のように、徒手的な関わりが身体の状態の変化につながることがあるという報告は、当院の施術の方向性とも重なるものです。
ご自宅でできる小さな整え方
お風呂上がりに太もも裏からふくらはぎにかけて、手のひらでゆっくりとさすり下ろすように触れる時間を作ってみてください。強く揉む必要はなく、皮膚の上を優しく撫でる程度で構いません。冷えを感じやすい方は、腰から太ももにかけて温タオルを当てるのもおすすめです。反対に、長時間の正座や、床にぺたんと座って前かがみになる姿勢は、巡りを妨げやすいため控えめにしていただきたいところです。呼吸を深くゆっくりと行うことも、身体全体の緊張をやわらげる助けになります。
身体の変化を感じたらご相談を
「年齢のせい」「疲れが溜まっているだけ」と自己判断せず、脚のしびれや腰の重さが続くようであれば、一度身体の状態を見せてください。忙しさを理由に後回しにしているうちに、こわばりが根深くなってしまう方を数多く見てきました。横浜市緑区白山、緑区周辺にお住まいの方はもちろん、少し離れた地域からいらっしゃる方もお待ちしています。女性の方でお身体を見せることに抵抗がある場合は、施術着や配慮についても事前にお伝えいただければ対応いたします。
よくいただくご質問
Q. 鍼は初めてで少し怖いのですが、痛みは強いですか。
A. 使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、多くの方が「痛い」というより「重だるさが響く」といった感覚だと表現されます。刺激の強さはその方の体質に合わせて加減しますので、初めての方もご安心ください。
Q. 手技と鍼灸、どちらから受けるものですか。
A. 決まった順序があるわけではなく、その日の身体の状態を確認しながら、硬さの強い部分には手技を、深部の滞りには鍼を、というように組み合わせて進めることが多いです。
Q. どのくらいで身体の変化を感じられますか。
A. 個人差はありますが、数回の来院で「脚の重さが軽くなった気がする」といったお声をいただくことがあります。継続して身体の状態を見ていくことを大切にしています。
今回のまとめ
腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症状は、腰だけでなく脚全体にまで影響が及ぶ、身体がひとつながりであることを実感させる症状です。しびれや痛みを我慢し続けるのではなく、東洋医学の視点と現代の研究知見の両方を踏まえながら、ご自身の身体の状態とじっくり向き合っていくことをおすすめします。
参考文献
Lytras DE, et al. “Short-Term Effects of Manual Therapy Combined with Functional Magnetic Stimulation in Individuals with Lumbar Disk Herniation with Radiculopathy: A Randomized Clinical Trial.” Medicina (Kaunas). 2026.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41752649/ (PMID: 41752649)



