運動の重要性と効果的な実践方法

2025年03月16日

横浜市緑区中山駅と鴨居駅の中間に位置しております。
はくさん和鍼灸整骨院です。

本日は施術と運動の併用の重要性についてお話しします。

運動はなぜ必要なのか?

整骨院や整形外科では、運動を推奨することが多くあります。これは、身体の健康を維持する上で重要な要素として 「栄養の循環」「酸素の供給」「耐糖能」「感覚受容器の働き」 などが関係しているためです。それぞれの観点から、運動の役割を解説していきます。

1. 栄養の循環

筋肉が動くことで収縮と弛緩を繰り返し、血流が促進されます。この流れが栄養を運び、組織の修復や健康維持に役立ちます。逆に、長期間使用されない筋肉は血流が滞り、回復力が低下し、痛みや違和感の原因となることがあります。

2. 酸素の供給

運動をすると呼吸が活発になり、酸素の取り込み量が増えます。酸素は筋肉や神経、脳の機能維持に不可欠であり、不足すると疲労感やパフォーマンスの低下を招きます。特に 脳と神経は酸素の消費量が多い ため、血流不足は思考力や集中力にも影響を与える可能性があります。

3. 感覚受容器の働き

関節や筋肉には 感覚受容器 というセンサーがあり、身体の動きやバランスを調整する役割を持っています。運動不足によりこの働きが鈍ると、関節の可動性が低下し、姿勢の崩れや運動時のリスクが高まります。逆に、適度に使われることで感覚が鋭敏になり、スムーズな動作が可能になります。

4. 耐糖能の向上

糖質をエネルギーとして適切に利用する能力を「耐糖能」といいます。耐糖能が低いと、血中の糖が細胞に吸収されにくくなり、エネルギー不足を引き起こします。特に筋肉や脳は糖をエネルギー源とするため、耐糖能が低いと疲労感が抜けず、怪我の回復も遅れやすくなります。運動をすることで、筋肉の糖利用が促進され、耐糖能の改善につながります。

運動の選び方

では、「どんな運動でも良いのか?」という疑問について考えてみましょう。

運動の目的と個人差

運動の効果は 個人の体力、筋力、柔軟性、過去の怪我歴 などによって異なります。健康な若年層であれば、基本的にどんな運動もプラスになりますが、 既往歴がある場合はリスク管理が必要 です。

たとえば、筋力トレーニングにおいても 腕立て伏せとベンチプレスでは負荷や安定性が異なります。腕立て伏せは体幹の安定性が求められますが、ベンチプレスでは安定した状態でより高い負荷を扱うことができます。運動の特性を理解し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。

特定の運動に偏るリスク

運動を継続すると、その動作に適応しやすくなります。しかし 「特化しすぎること」 は逆に怪我のリスクを高める場合があります。

例えば、健康維持のために始めた運動が、技術向上を目的としたものに変わることで、 一部の筋肉や関節に過剰な負荷がかかることがあります。特にスポーツの動作は特定の筋肉に依存しやすく、バランスを崩すと痛みや怪我につながりやすくなります。健康目的の運動では、 全身をバランスよく鍛えること を意識しましょう。

適切な運動を選ぶための基準

1. 痛みや炎症がある場合は注意

痛みや腫れ、内出血がある状態では無理に動かすのはNGです。炎症がある部位に過度な負荷をかけると、症状を悪化させる可能性があります。

2. 各関節の特性を考慮する

関節には 安定性が求められる部位 と 可動性が求められる部位 があります。例えば、 膝や腰は安定性が必要で、股関節や肩は可動性を高めるべき関節 です。

適切な運動アプローチ:
        • 安定性を高めるトレーニング(膝・腰):スクワットや体幹トレーニング
        • 可動性を高めるトレーニング(肩・股関節):ストレッチや可動域を意識したエクササイズ

3. モビリティ(可動性)とスタビリティ(安定性)のバランス

一部では「モビリティ(柔軟性)を優先すべき」という意見もありますが、安定性がなければ適切に動くことはできません。例えば、柔軟性があるだけでは強いボールを投げることはできませんし、逆に硬すぎると無理な動作で怪我をするリスクが高まります。

運動プログラムの基本:
        1. 可動域を適切に確保(ストレッチ・動的ウォームアップ)
        2. 安定性を向上させるトレーニング(体幹強化・関節安定)
        3. 実際の動作に近いエクササイズへ移行(スポーツや日常動作に近づける)

施術と運動の組み合わせ

整骨院での施術は、運動と組み合わせることでより効果を発揮します。

施術の主な役割:
        • 可動性の改善(筋肉・皮膚・関節へのアプローチ)
        • 安定性の強化(使えていない筋肉を活性化、EMSなど)

推奨される運動の流れ:
        1. 仰向けでの局所運動 → 2. 仰向けでの連動運動 → 3. 四つ這いでの運動 → 4. 立った状態での運動

これは 赤ちゃんが成長する過程に沿った運動手順 でもあります。順番に負荷を高めることで、無理なく身体機能を向上させることができます。

まとめ

運動は、単に動けば良いわけではなく 目的に応じた適切な方法を選ぶこと が重要です。施術と並行して正しい運動を取り入れることで、 健康維持や不調の改善がより効率的に なります。運動の質を意識し、長期的な健康づくりを目指しましょう。

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