長引く痛みに、気持ちまで引っぱられていませんか

2026年10月20日

横浜市緑区白山にある、はくさん和鍼灸整骨院です。長く続く痛みを抱えていると、体だけでなく、気持ちまでどんどん沈んでいくことはありませんか。「また痛くなるかもしれない」という不安が、知らず知らずのうちに体を硬くし、痛みそのものを長引かせてしまうことがあります。今日は、痛みとの向き合い方について、少し丁寧にお話ししたいと思います。当院にも、あちこちの接骨院や病院を回ったけれど、なかなか楽にならなかったという方が数多くいらっしゃいます。そうした方に共通しているのは、体の緊張だけでなく、痛みそのものへの不安や焦りを長く抱え続けているという点です。

長引く痛みに、気持ちまで引っぱられていませんか

慢性的な痛みに関するナラティブレビューでは、痛みをどのように受け止め、どう対処しようとするかという姿勢そのものが、回復の道筋に関わることが整理されています。東洋医学では古くから、心と体をひとつのものとして捉える考え方があります。緊張や不安が続くと気の流れが滞り、体のこわばりとして表れる、という発想です。現代の研究でも、痛みへの不安や恐れが、体の緊張や動きの制限につながることが指摘されており、通じるところがあるように感じます。

白山の施術室でよく伺うこと

来院される方からは、こんなお話をよく伺います。

  • 長時間座った後、立ち上がる瞬間に腰の芯がずしんと重くなる
  • 肩や首のこわばりが取れず、夕方になると頭まで重だるい
  • 「また痛みが出るのでは」と思うと、家事や外出のペースを落としてしまう
  • 夜、布団に入っても体がこわばったままで、なかなか寝つけない
  • 季節の変わり目や気圧の変化で、痛みや倦怠感が強くなる
  • マッサージや温めですぐ楽になっても、数日経つとまた元に戻ってしまう

特に女性の患者さまからは、冷えや疲労と痛みが重なって、心身ともに余裕がなくなっているというお声を多くいただきます。子育てや仕事、家事に追われる中で、自分の体をゆっくり労わる時間が取れず、気づけば何ヶ月も同じ痛みと付き合い続けている、という方も少なくありません。

「痛い場所」だけを見ていると、見落とすもの

痛む部分だけに意識を向けていると、なぜその痛みが長引いているのかが見えにくくなることがあります。緊張や不安が続くと、呼吸は浅くなり、肩や首まわりの筋肉はこわばります。すると血の流れがゆるやかになり、老廃物や熱がその場にとどまりやすくなって、こりや痛みがさらに強く感じられるようになります。これは東洋医学でいう「気血の滞り」に近い状態で、体の緊張と気持ちの緊張が、互いに影響し合っているように見受けられます。片方だけを整えても、もう片方が緊張したままでは、なかなか根本的な変化にはつながりにくいというのが、施術を通じて実感していることです。

参照した文献でも、痛みへの向き合い方や対処の仕方を見直すことが、ケアの組み立てにおいて重要な視点になると述べられています。痛みを我慢して抑え込もうとするほど、体はさらに力み、めぐりにくい状態が続いてしまう。そんな悪循環に陥っている方を、当院でも数多くお見かけしてきました。

たとえば、肩の痛みをかばって腕を動かさない期間が続くと、周囲の筋肉まで硬くなり、腕を上げる動作そのものに違和感を覚えるようになります。痛みを避けようとする工夫が、かえって体の柔らかさを奪ってしまうという逆説的な現象です。だからこそ、痛みとどう向き合うかという視点が、施術と同じくらい大切だと考えています。

冷えと緊張、暮らしの積み重ね

冷えは血の流れを滞らせ、筋肉を硬くする大きな要因のひとつです。薄着で過ごす時間が長い、湯船に浸からずシャワーで済ませてしまう、デスクワークで長時間同じ姿勢を続ける。こうした日々の積み重ねが、体の緊張をじわじわと蓄積させていきます。加えて、痛みへの不安から呼吸が浅くなっている方も多く、それがさらに首や肩の緊張を強めてしまうこともあります。ご自宅での湯船の使い方や、肩の力を抜く時間を意識的につくることが、めぐりを取り戻す第一歩になります。

朝、電車の中で肩をぎゅっとすくめて過ごしている方や、夕方の台所仕事で腰をひねる姿勢を繰り返している方も少なくありません。ひとつひとつは小さな動作でも、一日の中で何度も繰り返されることで、特定の筋肉に負担が集中してしまいます。ご自身がどんな場面で体をこわばらせているか、少し意識を向けてみるだけでも、暮らしの中の負担が見えてくることがあります。

このまま放っておくと

緊張とこわばりが続いた状態を放置すると、痛みを感じる範囲が広がったり、眠りが浅くなって疲れが抜けにくくなったりすることがあります。気持ちの面でも、不安や焦りが強くなりやすく、悪循環から抜け出しにくくなる方もいらっしゃいます。最初は肩だけだった重さが、いつの間にか首や背中にまで広がっていた、というお話を伺うことも珍しくありません。※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もありますので、しびれや発熱を伴う、急に強い痛みが出たといった場合は、迷わずご相談ください。

当院の向き合い方

はくさん和鍼灸整骨院では、まず問診でお体の状態だけでなく、日々の暮らしの中で感じている不安やお困りごとにも耳を傾けます。そのうえで、こわばった筋肉や関節の動きを手技で確認し、鍼灸によって滞った気血の流れをゆるめていくことを大切にしています。呼吸が深くしやすくなるよう、首や肩まわりの緊張をほどく施術も行い、施術後にはご自宅でできる温め方や、深呼吸を取り入れた軽いストレッチもお伝えしています。

体だけでなく気持ちの面にも寄り添いながら、痛みへの向き合い方を少しずつ整えていくお手伝いができればと考えています。無理に「頑張って動かす」のではなく、安心して動ける範囲を一緒に見つけていくことを大切にしています。初めていらっしゃる方には、これまでの経過やお仕事、ご家庭での過ごし方まで含めてゆっくり伺い、鍼灸と手技のどちらを重視するかも、その日の体調に合わせて調整しています。

ご自宅で整えていただきたいこと

施術の合間に、こんな工夫もお伝えしています。

  • 湯船に肩までゆっくり浸かる:シャワーだけで済ませず、10分ほど湯船に浸かる時間をつくるだけでも、こわばった筋肉がほどけやすくなります。冷えを感じやすい方は、足首やお腹まわりを温めることも意識してみてください。
  • 一日三回、肩をすとんと落とす:デスクワークや家事の合間に、肩に力が入っていることに気づいたら、大きく息を吐きながら肩を下ろしてみましょう。呼吸が深くなると、首や肩の緊張もゆるみやすくなります。
  • 就寝前の五分間、静かに過ごす:スマートフォンの画面から少し離れ、部屋の明かりを落として深呼吸をする時間をつくると、眠りの質が整いやすくなります。

こうした小さな習慣の積み重ねが、体の緊張をゆるめ、痛みへの過敏さを和らげていくことにつながります。すぐに変化が出なくても、焦らず続けていただければと思います。

どうかひとりで抱えないでください

長引く痛みは、話しても分かってもらえないと感じ、孤独になりやすいものです。ですが、体の緊張をほどき、気持ちにも少し余裕が生まれると、痛みとの付き合い方は変わっていきます。緑区白山周辺にお住まいの方はもちろん、冷えや疲労、慢性的な痛みでお困りの方は、どうぞ気軽にお声がけください。仕事帰りや家事の合間など、通いやすいタイミングでご相談いただければと思います。

おわりに

痛みは、体だけの問題ではなく、こころとも深くつながっています。緊張をほどき、めぐりを取り戻すことで、痛みとの付き合い方は少しずつ変わっていくはずです。焦らず、ご自身のペースで、体と気持ちの両方を整えていきましょう。はくさん和鍼灸整骨院は、そのお手伝いをこれからも続けてまいります。

参考文献

Pugh C, et al. "Perspectives on Pain: A Narrative Review of Pain Beliefs, Coping, and Clinical Implications." Journal of Pain Research, 2026. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42051754/

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