「慢性的な痛み」の本当の原因とは?血流や感覚の乱れが関係しているかもしれません
2025年04月6日

神奈川県横浜市緑区中山と鴨居の中間に位置しております。
はくさん和鍼灸整骨院です。
「肩や腰の重だるさがずっと続いている」
「湿布やストレッチをしても、また痛くなる」
「検査では異常がないのに、つらさが取れない」
こうしたお悩みを抱えていませんか?
長引く身体の痛みは、いわゆる“慢性疼痛(まんせいとうつう)”と
呼ばれる状態かもしれません。
実はこのような症状には、筋肉や組織への酸素不足、
そして神経の過敏さが関わっていると考えられています。
今回は、当院が施術のヒントとして着目している「血流の低下」や
「感覚のセンサー」の働きについてご紹介いたします。
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■ 筋肉の“酸欠”状態とは?
長時間のデスクワークや運動不足、冷えなどによって筋肉が緊張し続けると、
毛細血管が圧迫されて血液の流れが悪くなります。
血液がうまく巡らないということは、筋肉に必要な酸素や栄養が届かない状態に
なっているということです。
この“酸欠状態”が慢性的に続くと、筋肉内部ではストレスが蓄積し、
代謝物が溜まりやすくなります。
そして、その状況が続くと、体はある種の「化学的サイン」を出し始めるのです。
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■ 痛みを知らせる体内の“信号”とは?
その代表的なものが、ブラジキニンという物質です。
これは、身体の中で自然に作られる化学伝達物質で、主に炎症や組織のダメージが
あるときに分泌されます。
ブラジキニンがある一定量になると、神経の末端にある痛みのセンサー
(自由神経終末)が反応し、「ズーンと重い」「鈍いけれど持続する」といった
不快な感覚を引き起こす
きっかけになると考えられています。
このような反応は、特にポリモーダル受容器と呼ばれる神経が関与しており、
これは機械的・熱的・化学的など、複数の刺激に反応する感覚のセンサーです。
筋肉が酸欠やストレス状態にあると、この受容器が過敏になり、
本来なら「気にならない程度の刺激」にまで反応してしまうようになります。
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■ はくさん和鍼灸整骨院での対応
当院では、慢性的な不調を「その場しのぎの緩和」ではなく、
状態を作り出している“背景”から見直すことを大切にしています。
施術では、以下のような点に重点を置いています:
• 手技による筋肉や関節の調整
• 血流の促進を図るアプローチ(温熱・鍼灸含む)
• 身体のバランスや使い方のアドバイス
• ご自宅でのケアや習慣の見直し提案
痛みの感じ方は人によって異なり、その原因もさまざまです。
ですが「なんとなくつらい」「ずっと重だるい」という感覚は、
体が出している大切な信号です。
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■ ご自身の身体と丁寧に向き合うために
私たちの身体は、目に見える損傷だけでなく、血流や神経の働きのバランスによっても
不調を感じることがあります。
「年齢のせいだから…」「体質だから仕方ない」とあきらめる前に、
ぜひ一度ご相談ください。
はくさん和鍼灸整骨院では、日常生活に根ざした症状やお悩みに寄り添い、
その人に合った施術やセルフケアをご提案しています。
■ 参考:慢性疼痛に関する研究
慢性疼痛の発生メカニズムには、以下のような研究が参考になります:
• Pethő & Reeh (2012):末梢神経におけるブラジキニンの感作作用
→ https://journals.physiology.org/doi/full/10.1152/physrev.00048.2010
• Brierley & Linden (2014):ポリモーダル受容器と痛みの感受性
→ https://www.nature.com/articles/nrgastro.2014.98
• Kaur et al. (2013):酸素不足による神経系への影響
→ https://nyaspubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1749-6632.2012.06613.x