捻挫

  • バランスを崩して足首を捻ってしまった
  • スポーツで膝を変な方向に曲げてしまった
  • 突き指してしまった
  • 交通事故などでむち打ちになってしまった
  • 転んだ時に手をついて手首を捻ってしまった

上記のような要因で発生しやすいのが捻挫です。

捻挫は放置していれば治るなどと思っている方もいる怪我ですが、放置していると思わぬ落とし穴があります。

ココでは

・捻挫とは何か?

・捻挫をしてしまった時、おうちで真っ先にしてほしいこと

・放置して欲しくない理由とリスク

の順番でお話しできればと思います

捻挫とは何か?

捻挫とはなんなのか?

まずはそこからお話ししていきましょう。

 

結論、捻挫とは靭帯の損傷のことです。

靭帯というのは関節の強化と安定を助ける組織で骨と骨をつなぎ合わせています。

 

筋肉を伸縮性のあるゴムに例えるなら靭帯はヒモです。

伸縮性はほとんどなく、よく靭帯が伸びたと表現されますが実は靭帯は伸びません。

靭帯は部分断裂を繰り返して、結果的に靭帯が結ぶ骨と骨の距離が伸びて靭帯が結ぶ距離は確かに伸びていますが靭帯自体には伸びる機能はありません。

ということは靭帯には距離が伸びることはあっても縮むことはないのです。

 

つまり靭帯はダメージを蓄積させていけばいくほど安定感は失われてしまうわけで、大切なことは捻挫を繰り返さないこと。捻挫したら正しい処置を迅速に行い被害を最小限にとどめること。なわけです。

捻挫をしてしまった時、おうちで真っ先にしてほしいこと

前述の理由から、靭帯を傷つけてしまった時、大切なことは

・捻挫を繰り返さないこと。

・捻挫したら正しい処置を迅速に行い被害を最小限にとどめること。

です。

 

捻挫を繰り返さないためには動作の改善や捻挫を繰り返す理由について後述いたしますがこのセクションでは捻挫をしてしまった際におうちで真っ先に行ってほしい処置について説明します。

怪我をしてすぐにご来院できない時には、なるべくならこの処置をおこなった上でなるべく早めに整骨院までお越しください。

もちろんすぐにご来院できる場合は何もしないで、そのままお越しください。

 

応急処置でやっていただきたいことはずばり、RICEと呼ばれる処置です。

R (rest) 安静→なるべく動かさない

I(icing)冷却→氷や氷嚢で冷やす

C(compression)圧迫→可能なら軽く圧迫するテーピングなどで安定させる

E(elevation)挙上→可能なら心臓より高く上げて腫れを早期に回復する

 

 

放置して欲しくない理由とリスク

最後に、捻挫を放置して欲しくない理由と、捻挫を放置したときに生じるリスクについてお話ししていきます。

1つ前のセクションの

・捻挫を繰り返さないこと。

の部分にも直結してくる内容なのでぜひチェックしてください。

 

捻挫を放置してしまうと最も恐ろしいのは「庇う動作を習得する」ことです。

例えば足首の捻挫をしたとしましょう。

足首の外側、上の図で言う赤く腫れ上がっている部分を損傷したと仮定しましょう。

捻挫は靭帯を引き伸ばす力で受傷するため、当たり前ですがこの部分は伸ばしたくないわけです。

脳や身体は賢いので無意識にこの部分を縮めようとする癖がつきます。

ここからイメージしていただきたいのが足をついた状態からこの受傷部分を縮めようとすると小指側が浮いてしまうか、もしくは股関節が内巻きになって膝が中に入りませんか?(おそらく100%起こるはずです)

この癖が長期化するとどうでしょう。

さまざまな箇所で本来はかからないメカニカルなストレスを生じます。

捻挫癖が外反母趾や扁平足、股関節痛や坐骨神経痛、膝の痛みや変形などにゆくゆくは繋がってくるケースも多いのです。

 

これが捻挫の治療で最も大切なポイント、癖を残さずに直し切ることです。

捻挫の回復には段階があります。

組織的な回復→機能的な回復→癖を改善 です。

なかなかご自身で細かく分析しアプローチするのは難しい部分であるのでたかが捻挫と思わずに必ず一度ご相談ください!