四十肩・五十肩

  • 肩を上げようとすると痛い
  • 肩が痛くてシャツを脱ぐのが大変
  • 夜中に肩が疼く
  • 痛みは落ち着いてきたが固まってしまった
  • 半年経っても改善してこない

上の様な状態に心当たりのある方、40肩、50肩(肩関節周囲炎)かもしれません。

 

ここでは肩関節周囲炎がどのような怪我で、どうすれば改善方向に向かうのかお話ししていきますね。

 

 

まずはこの怪我の特徴から。

 

①フェーズ(段階)が存在しており、発症後はフェーズ通りに状態が進み改善していく

②悪化度合いによっては半年以上、改善までに時間を要するケースもある

 

この2つが肩関節周囲炎の特徴です。

 

1つずつ解説していきます。

①フェーズ(段階)が存在しており、発症後はフェーズ通りに状態が進み改善していく

肩関節周囲炎には進行ルートとも言える段階が決まっています。(フェーズ)

 

ストレス期→炎症期→拘縮期→凍結期→回復期

の順に進んでいきます。

基本的には炎症期まで進んでしまったら、途中で治るということはなく、凍結期、回復期まで飛ばすことなく進みます。

 

1つ1つ解説していきましょう。

 

ストレス期

この時期は肩に痛みこそないけれど、

肩を動かすとパキパキ音がしたり

なんとなく外れそうな感じがしたり

MAXの可動域で動かすと詰まる感じがしたり。

この時期は肩関節周囲炎ではまだないんだけれども予備軍ではあり、肩に慢性的にストレスはかかっていますよー!という時期となります。

この時期に正しく対処できれば肩関節周囲炎になることなく改善します。

 

炎症期

次が炎症期です。

炎症期から先は残念ながら肩関節周囲炎の状態に突入です。

きっかけは些細なことであったり、もしくは何も心当たりがないこともあります。

肩関節の前や、後ろ、上などで激しい痛みを生じます。

結髪動作、結滞動作といったりするのですが、髪を頭の後ろで結ぶような動作や、帯を腰の後ろで結ぶ様な動作で痛みを強く生じることが多いとされています。

ひどいと安静時の痛みや、夜間の痛み、腕や脇の方に痺れが出ることもあります。

 

ここで疑問に思われる方も多いと思われるのが、なぜ肩関節周囲炎の肩の痛みや炎症は長引くのか?ということです。

通常捻挫や打撲をしても1週間から2週間で炎症は落ち着きますよね?

なぜ肩関節周囲炎の方は長引くのでしょうか?

 

それは、そもそもストレス期の原因のストレスが解決されておらず、再受傷を繰り返しているから。です。

 

例えばストレス期において、肩関節が内巻きになってしまっており、本来は肩を動かしても骨同士が衝突しない位置のはずのものが衝突するようになっていたとします。

すると、当然骨同士が何度も衝突を繰り返せばそこには損傷、炎症が起こります。

ここで、ストレス期の肩の内巻きや骨の衝突が解決されていれば炎症は2週間ほどで落ち着きめでたしめでたしだったでしょう。

 

ただ、多くの場合、ストレス期の慢性ストレスはすぐに解決するようなシンプルなものではなく、炎症して少し治ってもすぐに再受傷、また炎症と繰り返すことになってしまします。

炎症と再受傷を繰り返し続けた結果、次のフェーズとなる拘縮期がやってきます。

 

 

 

拘縮期

人間の身体は長い期間炎症を引き起こしている場所があると、消耗していきます。

早く沈静化するために身体は「ずっと炎症起こしてて埒が明かないから、炎症部位の周りを繊維で囲って隔離してしまおう」

という判断をします。

こうして炎症を起こしている組織は正常な組織から隔離され、繊維に守られ炎症の修復がようやく始まります。

 

この時期になると

痛みは少し楽になってきたんだけど動きが悪くなってきた

夜の痛みや安静時の痛みはマシになってきた

 

など痛みの軽減と、さらなる可動域の減少を感じるかたが多いです。

 

この時期に絶対やってはいけないことがあります。

それは無理矢理動かそうとすることです。

 

せっかく炎症組織を隔離して直そうとしていて、フェーズも一段階回復期に向かって動き出したのに、最悪またまた炎症期に突入です。。。

昔は滑車運動や窓拭き体操など、無理矢理動かす指導をされる先生もいらっしゃいましたが、今は肩関節周囲炎のメカニズムもだいぶ解明され、それらが危険であることがわかってきています。

動きが固くなってきたと悲観する必要はありません!

回復に近づいているステップです。

 

 

凍結期

拘縮期がさらに進むと、

痛みは0に近いが可動域は硬いまま

肩が凍ってしまったようだ

痛くないけど動かない

 

といった状態がやってきます。

これが凍結期です。

 

ここまで来れば次は回復期なのですが、炎症期の炎症の強さと拘縮期、凍結期の長さは比例すると言われているので、炎症が強かった方は期間はまだまだかかるかもしれません。

 

治る期間は本当に人によって様々で、

お仕事や日常の生活でどれくらい肩にストレスをかけてしまうか

栄養状態や睡眠の習慣

適切な頻度で適切な施術を受けられているか

やってはいけない動作を守れている人か

やるべきリハビリを守れている人か

 

など様々な要素が絡んできます。

 

そして最後にいよいよ回復期がやってきます。

ただし油断してはいけません。

ストレス期の原因が改善されていなければ、何度でも繰り返すものですので、やはり根本からの改善が必須となります。

 

②悪化度合いによっては半年以上、改善までに時間を要するケースもある

先ほども説明した通り、早く治すために必要なことは

いかに炎症期を小さく乗り切るか ということと

徹底的にストレス期の原因となったものを取り除けるか

 

ということです。

それ以外に近道はなく、どのフェーズであっても肩関節周囲炎である可能性を感じた方はすぐに施術を開始することをおすすめいたします。

 

 

当院では適切な頻度で適切な方向性の施術を行い、必要な運動療法、栄養アドバイスを行ってまいります。

まずはお気軽にご相談くださいませ!

 

肩こり 自宅でのケア|横浜市緑区 和鍼灸整骨院